アクターズ・ヴィジョン代表マツガエです。
新型コロナウィルスの感染流行がなければ5月1日に公開予定だった映画「ミセス・ノイズィ」の公開が12月4日に決まりました。
それに伴い天野千尋監督のワークショップを11月21日から24日までの4日間行います。
「ミセス・ノイズィ」は2016年7月に行われた天野千尋監督ワークショップを機に作られた、成り立ちから言えば、ほぼほぼワークショップ映画です。
出演者も、ほぼほぼワークショップから選びました。
それが、なんと、TOHOシネマズ日比谷、新宿武蔵野館ほか全国27館で大々的に公開になる。 https://mrsnoisy-movie.com/#theater
こんな奇跡的ことがあるでしょうか。
まったく無名の俳優が大量に出演したしたワークショップ映画が一般映画に対抗できるほどにブレイクすること・・・
これ実は近年起こっていることで、珍しいことではありません。
上田慎一郎監督「カメラを止めるな!」(2017)
小路紘史監督「ケンとカズ」(2016)
橋口亮輔監督「恋人たち」(2015)
だいたい、年に1本ぐらい、そういう映画が出てきている。
どうやったらそういう映画ができるか。
もちろん「良い映画を作る」ということにつきるのですが
しかし、どんなハズレた映画だって、きっと作っているときには良い映画にしようと思っていたはずで
けれども、結果それが観客に受け入れられるかどうかは、作ってみて、ふたを開けるまで分らない。
「ミセス・ノイズィ」にしても、作る前から監督と僕で、海外映画祭とかに呼ばれたり、賞を取ったりしたら「世界の多くの紛争は、だいたい隣どおしの国との争いで、言ってみたらご近所トラブルです。日本の主たる紛争である「ご近所トラブル」を描くことで、世界の紛争、人間の紛争に対して考えることのできる映画を作ろうと思いました」みたいなことを壇上で言いましょう、なんて話をしてたのですが、これは作る映画が良い映画になるとの確信があって言ってるわけでは無くて「良い映画になれ」という祈りしかなかった。
そんなこの映画、
僕が「これは素敵な映画を作ってしまったのかも」と思ったのは、脚本が出来上ったときでもなく、撮影の時でもなく、最初に仕上がった天野千尋監督の編集を見たときでした。
「なんだこれ、面白い」
あの時の興奮は忘れられません。
僕は企画時点でアイディアも出したし、共同脚本で脚本作りにも参加したし、撮影の現場にも行ったのですが、こんな面白い映画になるとは思ってもみなかった。
で、この映像をいろいろな人に見てもらって「流れ」が変わったのです。
東京国際映画祭スプラッシュ部門に選ばれたりして、多くの人に見てもらえて、沢山の業界の人たちや、関係者の人たちにもみてもらえて、気に入ってもらって、新宿武蔵野館、TOHOシネマズでの上映が決まった。
単なるワークショップ映画が、ハネた。
公開は12月4日でもう少し先だけれども、東京国際映画祭でみたり、試写で見たりした、この映画の面白さ、天野千尋監督の凄さに気付いたプロデューサーたちは、すでにもう、次回作の話などを天野千尋監督に持ちかけているそうです。
もちろん次回作はワークショップ映画ではなくて、予算も大きく、キャストもワークショップにくるむ名俳優ではなくて・・・となるはずです。
以前ある、あるヒット作を出したばかりの若い監督にワークショップをお願いしたことがありました。
その監督いわく「いままでワークショップで知り合った無名俳優を使うしかなかったのですが、ようやく自分メジャーになってきたので、これからはいままでご一緒できなかったネームのある俳優たちと映画を作りたいんです」ということでワークショップを断られました。
そうだよね、日本映画ではそうやってうえに上がっていくしかないよねと理解し納得しました。折角メジャーになるのだから、無名俳優たちを少しでも引き上げてもらいたい。そんな気持ちもありながら、上に行くのに精一杯な監督の気持ちも理解しました。
ところが、天野千尋監督に聞くと「もちろん、より大きい予算で、名だたる俳優の方々とも映画は作りたいと思います。でも「ミセス・ノイズィ」は騒音おばさん役の大高洋子さんをはじめ、ワークショップで出会った沢山の俳優たちの力を借りたからこそ面白くなったという部分がある。だから、これからも、いっしょに映画を作っていく気持ちを持ってくれている沢山の俳優たちと出会っていきたいと思っています」とのこと。
そういうことで、ワークショップを開きます。
天野監督の次回作に出演し、天野作品をより面白く彩ることのできる個性的で存在感のある俳優たちを募集します。天野千尋監督の次なる現場に行きたい方、ぜひご応募いただければと思います。
※ 十分な感染症対策を施して開催いたします。参加者はご協力お願いします。
(アクターズ・ヴィジョン代表:松枝佳紀)
◎ 講師プロフィール
天野 千尋(Amano Chihiro)
1982年生まれ。約5年間の会社勤務ののち、2009年に映画制作を開始。
短編『さよならマフラー』が シネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)にて上映され、続く中編『賽ヲナゲロ』はPFFに入選。
以降も、数々の短編がPFF、田辺・弁慶映画祭、したまちコメディ映画祭、あいち国際女性映画祭、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、沖縄国際映画祭など、多数の映画祭にて入賞・入選・招待上映される。
その他、長編『どうしても触れたくない』、BeeTVドラマ『10日間で運命の恋人をみつける方法』、アニメ『紙兎ロペ』の脚本など。
最新作、長編『ミセス・ノイズィ』は東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に選出され、2020年12月4日より全国公開予定。
◎ワークショップ概要
【日程】
2020年11月21日(土)、22日(日)、23日(月)、24日(火)、 全4日間
【クラス】
・昼クラス(13:00-16:00)
・夜クラス(18:00-21:00)
※ 感染症対策のため、検温チェック、手洗い、消毒を行いますので、早めにご来場いただきます。
※ 参加される2週間前11月7日からの毎日の検温を報告いただきます。
【場所】 都内
【参加費用】 33,000円(税込み)
◎エントリー方法
【1】まずはメールにてエントリーして下さい。
「天野千尋監督による俳優のための実践的ワークショップ2020」
参加希望の方は、メール本文に
(1)お名前(本名でも芸名でも構いません)
(2)ふりがな(お名前の読み方を平仮名でお書きください)
(3)性別
(4)生年月日(表記は1982/7/14のように年月日を/で区切り、西暦で)
(5)連絡先電話番号(すぐにつながる携帯番号をお願いします)
(6)所属事務所名、担当者名、担当者連絡先電話番号
(7)参加希望クラス((1)昼クラス、(2)夜クラス、(3)どちらでも)
をお書きのうえ、
所属事務所作成(もしくはご自分で作成)のプロフィールを添付して
メールのタイトルを「天野2020」として、ワークショップ事務局
actorsvisionjapan@gmail.com
までメールをお送りください。
※ 添付していただくプロフィールは次のようなものです。
http://actorsvision.jp/wp-content/uploads/2019/02/entrysheet.pdf
【2】書類選考による合格者に入金のご案内をいたします。(書類審査・入金案内)
【3】入金をしていただいた方から、正式エントリーとさせていただき、集合場所やテキストについての案内を送らせていただきます。(参加決定)